なぜ、歯が無いと認知症になるのか。
歯でものを噛んだ時に、脳には大量の血液が送り込まれます。
歯を支えている根の周囲には、歯根膜と呼ばれる組織があります。
噛んだ時に歯根膜にある血管が圧縮されて、ポンプのように血液を脳に送りこみます。
だいたい、ひとかみで3.5mlだそうです。
3.5mlという量は弁当などに付いてくる魚の形のしょうゆ入れの容器と同じくらいの
サイズです。
たくさん噛む人の脳には血液がどんどん送り込まれて、脳が活性化されて元気になり、
若返っていきます。
歯が少なくて、あまり噛む事が出来ない人は脳へ送り込まれる血液の量も少なくなり
脳への刺激が減り、脳機能が低下につながります。
脳機能の低下は、やる気の喪失、もの忘れ、認知症を招いてしまいます。
先日、全自動歯ブラシを開発したという記事を目にしました。
口にくわえるだけで、30秒程度で手磨きと同等の効果が得られるとのことでした。
ブラシの部分がマウスピース型になっており、歯の並びにそって上下左右に動く
ようです。
実際に実用できるレベルになれば、健常者はもちろん筋力の衰えた要介護者には
有効に活用出来るかもしれません。
電動歯ブラシも近年色々な物があります。以前よりも身近に感じる方も増えたのでは
ないでしょうか。
歯磨きが健康リスクを抑える重要な役割があるということが、世の中に浸透し始めて
きている証かなとも思います。
「歯がない人はボケやすい」
と昔から言われていますが、残存歯と認知症発症率には関連があるという調査があります。
失った歯の状態で入れ歯などの歯を使用していない方も、認知症の発症率が高いそうです。
アルツハイマー型認知症の高齢者は、健康な高齢者より20年も早く歯を失っていたことも
判明しました。
歯を早く失い且つ治療せずに放置しておくと、アルツハイマー型認知症の発症リスクが健康な
人の3倍にもなると言われてます。
失った歯の本数が多いほど、脳の萎縮度が高いという画像診断結果もあります。
歯が無いとアルツハイマー型認知症の発症しやすいだけでなく、進行しやすいことも明らかに
なってきました。
歯の健康が体の健康につながることは最近広く認知されてきています。
歯を失うことで『認知症』のリスクも高まると言われています。
歯を失う原因の1位は、歯周病です。
ということは、歯周病の予防が認知症予防にも影響するということです。
歯周病がアルツハイマー型認知症を引き起こす
この事実が、近年様々な研究により判明してきました。
歯周病菌による炎症物質が原因で脳に流れ込むと、「脳のゴミ」が増えます。
近年ではそれがアルツハイマー型認知症の大きな原因と言われています。
あけましておめでとうございます。
2019年、今年も一人ひとりのお口の悩みやご希望に合わせた医療を
提供できるようにしたいと考えております。
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今年もよろしくお願いします。